2015年6月18日
ひとりで瞑想? それとも、みんなで瞑想?
ひとりで瞑想するのとグループで瞑想することとの違いは、経験したことのある人にとっては、はっきりしています。瞑想はひとりで行うことなのに、なぜグループで行うと簡単なのか?深い瞑想になることが多いのか。それは、人間はひとりでは成り立たないという原初的なことと関係があると思います。
人間は個では成り立ちません。ひとりでここに生まれてきたわけでもなく、ひとりで死んでいくわけでもありません。人間は他の人間に頼っていて、お互いに支えられているという事実だけでなく、他の動物、地球、月、太陽、宇宙、そして自分の内臓や細胞にも支えられています。ココロもカラダもそういう存在です。
瞑想をいっしょにシェアするということは、けっして宗教的ではなく、ある意味ではとても贅沢なことです。ココロを込めて、皆で何もしないでいるということですから。エンターテインメントや経済的な理由なしでは、人が集まらなくなってしまった現代では、とても有意義なひとときです。言葉や利益を超えた人間の絆を直接感じます。不思議なことに、これが僕たち人間にとってとても自然に感じられるということです。そして、とても深い安心をもたらしてくれます。
ひとりでする瞑想と、みんなでおこなう瞑想の両方を、ぜひ味わってほしいと思います。瞑想はとても個人的な訓練ですが、個人に閉じ込めておくのはもったいない。
もっともっと大きなものとつながって、そして行動にもつなげていってもらいたいと願っています。
大内雅弘著
『しなやかな心と体をつくる1分瞑想』青春出版社より
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