2015年11月20日

安心と睡眠の「手のひら呼吸」

落ち着かなくて仕事に集中できないときや眠れないときに、どこでも使える呼吸法を紹介します。

もともとは、不眠症を解消する方法をいろいろリサーチして試しているときに出合ったものです。
ベッドのなかでも、地下鉄のなかでも、オフィスででもできる方法です。
ゆっくりと行うことによって効果が出てきます。

呼吸法や瞑想は、やればやるほど効果が出やすくなります。
最初は毎日やってみることをお勧めします。

① 手の平の真ん中に「労宮」というツボがあります。
手を軽く握ったときに中指が触れたところが労宮です。
左手の労宮(左利きの方は右手)のところに右手の人差し指の先でそっと触ります。
軽いタッチです。

右手の人差し指をゆっくりと軽いタッチで手首のほうに下ろしていきます。
手首の真ん中のしわになるところにツボがあります。
そこまで呼吸の動きに合わせてゆっくりと吐きながら軽いタッチで下ろしていきます。

② 今度はゆっくりと息を吸いながら、労宮に戻ってきます。

③ 次に吐きながら、右の中指を左の中指の先端までスライドしながら上げていきます。

④ 最後に吐きながら、右中指を労宮に戻します。

20151120

タッチはできるだけ軽く、動きはゆっくりとスムースに。
その動きに合わせて呼吸をします。
これを5回繰り返して、最後に労宮のところに中指をそっと休ませて、ゆっくりと深呼吸を3回

右手と左手の両方をやるともっと効果が出ます。
不眠症の傾向のある人や、不安や興奮が強いと思う人は、この「手のひら呼吸」を1日に5回から6回くらい行います。

数日で効果が感じられるはずです。
そうしたら徐々に回数を減らしていきます。
慣れてくると必要なときだけで充分になってきます。

心が穏やかな状態がどんなに大切なことかも、経験していただけると思います。
ぜひ試してみてください。
もっと深い心の静かさに触れるためには、瞑想が大切だと確信しています。
毎日の瞑想も加えるといっそう効果を楽しむことができます。

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2015年11月3日

呼吸と瞑想 その2

前回、呼吸と瞑想の関係を説明しましたが、実際の方法で簡単で効果があるものを紹介しましょう。

まず、ある程度姿勢を正します。
もちろんどんな姿勢でも瞑想は出来るのですが、ある種の姿勢のほうが瞑想をするのが簡単になるためです。

全身で呼吸をする感じにします。
全身といってもピンとこないかもしれないのですが、鼻から肺に、というイメージではなく、皮膚全体で全身隅々まで、という感じです。
皮膚全体というのは、毛穴全部という感じでしょうか。
だから、背中からも、腕からも、頭からも呼吸がなされている感じです。
そのためには皮膚や筋肉が余計に緊張していたら、そういうイメージにはなりません。

そして、息がカラダの下から、段々と上に一杯になってくる感じです。
足の方から、段々と空気あるいは、気が段々と上がってきて、頭のてっぺんまで一杯になるイメージ。
そして吐くときには、段々と上から下に減っていく感じです。
まるで、瓶の水が段々と下から増えていき、上から段々と減っていく感じです。
image
呼吸法は、イメージが大切になってきます。
あんまり強く筋肉を使って、無理に呼吸はしたくないのです。

スムースに、無理なく呼吸を続けたいのです。
全身呼吸と呼んでいます。
いわゆる腹式呼吸というのとはちょっと違うこの方法を推奨しています。(この理由は、また別の機会に説明したいと思います。)

口は軽く閉じて行ないます。
呼吸は吐くことが吸う事よりも大切です。
吐きさえできれば、なんとかなります。
溺れた人を助けた場合、その人が吐いてくれたら安心。
でも吸おう吸おうとしていたら、危険です。
生まれてきた赤ちゃんが吐いてくれさえすれば、大丈夫。
僕たちも時々、ゆっくり息を吐いてみてください。
これでカラダもココロも落ち着きます。

けっして無理に呼吸を長くしようとしたり、100%の努力をしようとしないで、気楽にだいたい70%くらいで良いという感じで行ないます。
呼吸法の中では、もちろん100%、あるいは120%という気分で行なうものもありますが、瞑想の為には、あくまでも楽に、無理なく。

この全身呼吸を、できるだけスムースにゆっくりと行ないます。
吐く時に数えて、五回。五回くらいなら集中してできると思うかもしれませんが、なかなかそうでも無いのです。
ぜひ、やってみてください。
途中で他のことを考えたりしたら、また1に戻ります。気がついたら、8までいってしまっていることもあります。とにかく、ココロをこめて、でも楽に、五回全身呼吸をしてみてください。

これだけでも、充分が効果が沢山感じられてきます。

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2015年10月29日

呼吸と瞑想 その1

瞑想にだけではなく、何事も呼吸が大切だということは、大抵の日本人ならば理解していると思います。
では、

  • 呼吸とは何か?
  • なぜ呼吸が大切なのか?
  • どういう呼吸がいいのか?

ということになります。

呼吸だけでも、数週間のワークショップをしても終わらないような内容です。
ここでは、なぜ、呼吸が大切かということを簡単に説明してみます。

呼吸は生命を維持するために、根本的な活動で、しかも意識で変化ができる範囲が大きいものです。
生命を維持するためにどうしても行なっていなければいけないことが幾つかあります。

呼吸、脈拍とかがそうでしょうか。
水とか食物を補給するということも大切ですが、数日しなくても大丈夫です。

でも、呼吸は数分で生命が危険です。
と同時に意識でかなり変化ができます。
一瞬止めたり、ゆっくり吐いたり、早く吸ったり。。。

脈拍は、そうはいきません。
早くするには運動などしないと行けませんし、急にゆっくりすることも出来ません。
まして止めることはできません。
しかし、呼吸をまったく忘れていても、呼吸はしています。
眠っていても、映画を見ていて興奮していても、呼吸はおきています。

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だから、呼吸にココロを込めたり、呼吸を変えたりすると、カラダが緩んだり、感情が変わったりします。

呼吸が、深層心理と覚醒意識との橋渡しでもあります。
ある種の呼吸をして、呼吸に集中していくと、瞑想に入り易くなるというのもその理由からです。
感情を変えるときや、落ち着けたい時にも呼吸法が有効な方法になります。

では、どういう呼吸方法がベストでしょうか?
呼吸法のワークショップでは、必ず聞かれる質問の一つです。
答えは、「それは、ありません」です。
ガッカリする人もいます。
それを習得しにきたのに。。。と

その時、その時に適した呼吸を、自由に楽にできるというのが理想です。
いつもいつも静かでゆっくりした丹田呼吸では、生き生きしていません。

楽しい時には楽しい呼吸を、悲しい時には悲しい呼吸、うんと美味しいときには、そのような呼吸を、緊張しているときには落ち着くような呼吸を、でも落ち着きすぎるものどうかと思いませんか?

ぐっすり眠るときには、そういう呼吸を。
様々な呼吸方法を自由自在に、自分の個性をもって、楽に出来ることが呼吸法の目的です。
ある種の瞑想を始めるためには、ある種の呼吸が効果的だということはあります。

でもだからといって、生きている間、ずっとその呼吸法を続けるのでは、色合いが無さ過ぎませんか?

だから、いろんな呼吸法の訓練があるのだと思います。
ピアニストが、ある音とリズムだけを完璧にマスターしても、それは音楽にはなりません。
より生きるための呼吸法は、いろんな音とリズムを練習して、その場に適切な音楽が自然にでてくるようになるための訓練みたいなものかと考えます。

このことを、認識して、時々、再確認することはとても大切です。
ついつい、特に真面目な方は、これこそが良い呼吸法だと思ってしまって、極めて行く傾向があるからです。
全体の大きな目的、理由を常に忘れないようにしたいものです。

大笑いや大泣きも、息が瞬間止まるほどの感動なども、素晴らしい呼吸です。
ゆっくり落ちついた丹田呼吸もすばらしいけれど。
できたら、とらわれずに、自由に呼吸を楽しみたいですね。

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